マルコ=ポーロは日本人でも誰もが知っていますね。
シルクロードを旅した商人です。

でも、この時代シルクロードを旅することができたのは、
シルクロードをモンゴル帝国がシルクロードを制覇していたからです。

今回はシルクロードを制覇した中国人、郭侃の紹介です。

郭侃は中国の真ん中、このシリーズでは後漢の光武帝の生まれたあたりの出身です。
漢族ですが、チンギス=ハンに仕えました。

当時は中国の北半分で、モンゴルと金が争っている時代。
金を滅ぼす戦に参加します。
ここで功績を挙げた郭侃は、その後、将軍として
チンギス=ハンの孫、フラグの大遠征に加わります。

まずはインド・パキスタン北部のカシミールを平定。
僅か2年で128の城を落とし、ペルシャを撃破。
さらにバグダットを攻めて、カリフを捕虜にします。

この戦いでモンゴルはバグダッドを完全に破壊し
人民を皆殺しにし、街を完全に破壊します。

郭侃は後に内政でも成果を挙げる文人でもあります。
惨い光景を見た郭侃は、この時、指導者であるフラグに隔意を持ったのかも知れません。

さらにシリアに向かい十字軍と戦います。
ここでも120以上の城を落とし、シリアからトルコを平定してしまいます。

ところがここで、本国の大ハンが没します。

フラグは独立を画策しますが、それを良しとしない郭侃は
フラグに従わず、単身脱出し中国に戻ってしまいます。

この時代に敵地となってしまったシリアから中国まで戻るのです。
並大抵の困難では無かったでしょう。
しかし、郭侃はそれを成し遂げました。

遠征開始から中国に戻るまで、この間わずか7年。
250の城を落とし、二つの王朝を滅ぼし、ヨーロッパ勢と戦い
シルクロードを往復する郭侃の戦いは終わったのでした。

中国に戻った郭侃は、フビライ=ハンに謁見し忠誠を誓います。
そして南宋を滅ぼす戦いに参加し、南宋が滅ぶと
その地域を預かり内政に専念しました。

元朝の身分制度では最下層にされた漢族は郭侃を頼り、
江南の地は発展していくことになります。

なお、郭侃を失ったフラグはエジプトに侵攻しますが
モンゴルに奴隷にされ売り飛ばされた過去を持つ
バイバルスによって撃退され、これ以上の拡大がなくなります。

モンゴル帝国の躍進が、郭侃によるものが大きかったことの証左でしょう。